紀伊半島ツーリング@1日目

プロローグ

今年のGWは、先日の大震災の影響で旅行に行かない人が例年よりも増えているという。
そんな中、今年のGWは紀伊半島を走りまわってきた。
しかし紀伊半島と一口に言っても、その規模は大きい。
じっくりと巡るなら3日間あっても足りないかもしれない。
伊勢方面は2年前に行ったので今回はパス。
大台ヶ原と潮岬、高野山といったスポットに焦点を当てて巡ることにした。
1泊2日という強行日程で。

紀伊半島目指して出発

[21:40]
半年ぶりに引っ張り出してきたキャンプ道具をSTに積込み出発。
JARTICの渋滞予測では、3時頃に冨士川SA付近で渋滞のピークを迎えるそうだ。
今日は早めに出発して冨士川の渋滞をクリアし、牧之原SAで仮眠を取る作戦で行くことにしている。


[00:00]
裾野IC付近から13kmの渋滞があったが、慎重にすり抜けをしてクリア。
牧之原SAには、下り線限定だが横になって仮眠を取れるスペースがある。
このスペースはフェリーの2等船室を小さくしたような感じだ。
利用者の中には自前のシュラフや枕を持ち込んでガッツリ寝る人も見かけられた。

2時間程仮眠を取り、混雑しているGSで給油を終えて再出発したのは2:50。
ここからは渋滞という渋滞も無く、淡々と距離を稼いでいく。
火災事故で伊勢道が通行止めらしいが、ルートではないのでそれほど気にせず。


[07:00]
亀山JCTからR25名阪国道へ突入し、眠気を感じながら針テラスへ。
うーん・・・寒い。
予報では晴れ時々くもりと言っていたけれど、本当にこれから晴れるんだろうか・・・。
そんな心配をしつつ軽く休憩後、R369→R370というルートで最初の目的地である大台ヶ原へ走った。
すると曇っていた空から少しずつ青空が広がってきた。
心配が杞憂で終わって良かった。
気分良く、スロットルをいつもより多めに開けながら南下を続けた。

大台ヶ原、標高1700mを行く


r40大台ヶ原ドライブウェイは道幅が広くない、ブラインドコーナーが多いと、自動車だと走りづらそうな道だ。
ただ単車だと話は別。軽快に登っていくことができる。
道中では写真のような絶景を見ることができる。
ちなみに写真では砂利の上に単車を止めているが、道路自体はきちんと(?)舗装されているのであしからず。


[09:10]
大台ヶ原ビジターセンターに到着。
これから4時間ほどトレッキングをするのだが、この方面には素人なので事前に得た知識を頼りに準備をする。
といっても靴下を二重に履いたりニット帽をかぶったりといったぐらい。
念のためリュックには雨具とチョコレート、お茶を入れておいた。


入口付近の写真だが、こんな道をひたすら歩いて行く。
コースは幾つかあり、近いけどアップダウンが激しいコース、遠回りだけど比較的安定したコースと個人の体力と時間に応じて選べる。
ヘタレだけど欲張りの僕は大台ヶ原の見所を全て回れるコースを選択。


頂上の直前の階段の急さには泣かされたが、どうにか最初のポイントである日出ヶ岳に到着。
彼方には太平洋を望むことができ、後ろを振り返れば紀伊山地が連なっている。
達成感を感じたが、ここはまだ中間地点。


日出ヶ岳を後にし、続いて大台ヶ原の人気スポット大蛇嵓(だいじゃぐら)を目指す。
日出ヶ岳から大蛇嵓まではこんな感じの木道が整備されていて比較的歩きやすい。
しかし運動不足の身には中々しんどい。
すれ違う人たちと挨拶を交わしながら、一歩ずつ前に進んで行った。


しばらく歩いているとトウヒという木が立ち枯れしている光景に遭遇した。
昔はこの辺りも豊かな森林が広がっていたそうなのだが、伊勢湾台風や鹿の増加といった事が理由でこのような状態になってしまったそうだ。
緑豊かな森林と現在のギャップ、笹の擦れる音と風の音しかしない空間――。
平家物語の「盛者必衰」という言葉が連想させられた。


汗だくになって歩き続けること1時間弱。ついに大蛇嵓に到着した。
目の前には切り立った崖の先に広がる山脈・・・この光景はすごすぎる。
足も膝も疲れて痛くてしんどかったけど、それをすべて吹き飛ばすほどの絶景だった。
あぁ、なんだか山登りにハマってしまいそうで怖い(何
※この画像だけはサムネイル化してあるので、クリックすると大きな画像で見ることができます。

本州最南端へ


ひとしきり大台ヶ原を満喫し、全身に疲労感を背負って本州最南端の地を目指す。
R169は新緑で埋め尽くされていて、交通量も少なめの快走路。
ついつい頬が緩んでしまっていたが、カーブを抜けた先で自動車が盛大に事故っていた。
フロントとリアがぐちゃっと潰れた車体が道路の外側へ吹き飛んでいた。
乗っている人は無事だったのだろうか。
僕も気をつけなければと、気と頬を引き締める。


荷物満載のSTと共に川沿いの快走路を駆け抜ける。
もう少しパワーを欲しいと思うが、この軽快さを考えると悩ましいところだ。


[17:30]
橋杭岩といった「奇岩系」にはあまり興味を惹かれないのでパス。
潮岬望楼の芝キャンプ場に到着したのは夕日に包み込まれる頃になった。
GW期間は600円を支払うことになっているが、ごみ処理の問題を考えると仕方が無いのかもしれない。

場内では既に多くのキャンパーが思い思いの時間を過ごしている。
ちょっと強い風が吹いていたので苦労したが、僕もどうにかテントの設営を終えた。
こういう時は先にインナーテントのペグ打ちをした方が良さそうだ。


夕食は串本町内のA-Coopで買出し。
疲れていて洗い物をしたくなかったので、カップ焼きそばと唐揚げ、サラダの簡単な夕食にした。
いつかはコッヘルで炊飯とかしてみたいけど、ソロツー中だとどうも億劫になってしまうんだよなぁ。
他のライダーさんはどうやって食材を管理しているんだろうか。

夕食を済ませた後はラジオを聴きながら簡単な日誌を書いて20時半にはもう寝てしまった。
明日も天気はいいと予報は言っていたので楽しみだ。



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